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想春之記
作詞 森由里子 
作曲 一色真実
原田左之助(遊佐浩二)
そこにはなにげない時が流れ
穏やかな風がそよいでいるだろう。
言葉を交わさずとも
特別な出来事などなくても
そこにある優しき気配が
俺の心を満たすだろう。

朝 聴こえるのは
どこかで鳥の啼く声、
かすかな朝餉の支度の音。
そうして、俺は槍を置いたまま
戸を開けて、空にたゆたう雲を眺めるんだ。

嗚呼 もしも、人生に春があるのなら
それは、おまえと共に過ごす歳月だろう。
凍てつく冬将軍と共に旅を続ける旅人が
光を恋しく思うように、俺は夢を見る。
男とは、大切な者をその腕に包み込む者。
かけがえなき者、
いとおしきおまえを守らずして
俺の人生に、春は来ないのだから。

あの時、この心に陽だまりが生まれ
ひとすじのそよ風が吹き抜けた。
俺を見つめるそのまなざしに
いままで眼を背けていた
ささやかな希望を
その萌芽を、見つけたからだ。

それは、つつましやかでいて
大いなる希望。
なんで人が生まれ
なんで人とめぐり逢うのか
俺は、その答えを、おまえの眼の中に
見出したのかもしれない。

嗚呼 俺に、もしも故郷があるとしたら
そこには、おまえが待っているはずだ。
極寒の地を行く旅人が ふと
暖かな灯火に引き寄せられるように、
俺はおまえと出会った。
男とは、守るべき者を守る者。
一途に俺を信じ、慕うおまえ
いとおしき者がそこに待つからこそ
男はまた明日という戦場に挑んでゆけるんだ。

嗚呼 もしも、人生に春があるのなら
それは、おまえと共に過ごす歳月だろう。
たとえ、時が流れ、
再び冷たき木枯らしが吹き荒れても
灼熱の嵐に襲われるとしても
俺はおまえを守る。
この命に賭けて守る。
俺の傍らにおまえがいる限り
俺は、前を向いて、生きてゆけるのだから。

かけがえなき者
いとおしきおまえを守らずして、
俺の人生に、春は来ないのだから。

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